社内コミュニケーションの活性化に雑談は有効?効果や雑談ネタを解説

社内コミュニケーションの活性化に雑談は有効?効果や雑談ネタを解説
社内コミュニケーション

リモートワークの普及でオンライン上の業務連絡が当たり前になった一方、何気ない日常会話が減少し、社員同士のつながりが希薄化している企業も少なくないのではないでしょうか。

こうした社内コミュニケーションを活性化させる方法として注目されているのが「雑談」です。一見業務に無関係に思える雑談が、実は業務を円滑に進めるための取り組みとして、部署を越えた連携を促進し、エンゲージメントを向上させる重要な役割を果たすことが明らかになってきました。

そこで本記事では、雑談が社内コミュニケーション活性化に効果をもたらす理由や現場で使える雑談ネタなどについて解説していきます。

なぜ雑談が社内コミュニケーションの活性化に効果がある?

業務に直接関係ない会話が、なぜ企業の生産性や従業員満足度の向上につながるのか。その背景には、心理学的・組織論的などの要因が存在しています。

ここでは、雑談が社内コミュニケーションを活性化させる3つの主要な理由について、最新の研究成果も交えながら詳しく見ていきましょう。

 

理由①心理的安全性が高まり、意見交換が活発になる

最も重要な効果の一つが、心理的安全性の醸成です。日常的な何気ない会話を積み重ねは職場に信頼感を生み出し、「この人とは気軽に話せる」「小さな違和感でも伝えていい」という安心感につながります。

実際に、日常的な雑談が社員のポジティブな感情を高め対人信頼を育むことが2024年の研究でも明らかになっていることから、雑談による心理的安全性の向上は、科学的なエビデンスとしても裏付けられています。

 

理由②組織内の垣根を越えたつながりを生み、連携が円滑になる

また、普段業務上で接点のない他部署の人とも、雑談をきっかけにスムーズな連携が生まれたり、管理職と部下が趣味の話で盛り上がることで日頃の報告・相談もしやすくなる例もあります。

新入社員にとってもカジュアルに雑談できると社内の雰囲気に早く馴染めるようになり、縦(上下関係)・横(同僚・他部署)といった組織を横断したコミュニケーションの活性化として機能するため、組織への適応がスムーズになります。

 

理由③:ストレス緩和とエンゲージメント向上に寄与し、前向きな職場風土を作る

さらに、雑談には「脳を休める」「感情を共有する」「気分転換になる」といった心理的リラクゼーション効果があります。職場で孤立感や緊張感が高まると生産性低下や離職リスクを招きますが、日常的に雑談ができると緊張感やストレスを和らげ、不調によるパフォーマンス低下の防止にも効果を発揮します。

 

社内コミュニケーションで使える雑談ネタ3選

雑談の重要性は理解できても、「実際に何を話せばいいのかわからない」と悩む方は少なくありません。特に相手のことをまだよく知らない場合や、世代や立場が異なる同僚との会話では、話題選びに迷うこともあるでしょう。

ここでは、誰とでも自然に会話を始められ、かつ関係性を深めるきっかけとなる雑談ネタを3つご紹介します。

 

ネタ①食べ物・グルメの話題

食べ物に関する話題は、世代や性別を問わず盛り上がりやすい鉄板ネタです。誰もが毎日食事をするため共通の関心事になりやすく、新しいレシピやお気に入りの飲食店について情報交換するうちに打ち解けられるようになります。

たとえばランチタイムに「おすすめの◯◯料理のお店ありますか?」と聞けば自然と会話が弾みます。実際に、相手の好きな食べ物をきっかけに「私も好きです。おすすめのお店はありますか?」と質問を広げると、そこから普段行くエリアや休日の過ごし方など別の話題にも発展しやすくなるでしょう。

 

ネタ②趣味や休日の過ごし方

プライベートな趣味や週末の過ごし方の話題も、相手との共通点を見つけやすく距離を縮める定番ネタです。

相手がリラックスして答えられる雰囲気で、「休日はどんなことをして過ごされていますか?」などと切り出すとよいでしょう。趣味の話になればお互い熱中していることを語り合えますし、もし共通の趣味が見つかれば一気に親近感が湧いて会話も盛り上がります。「実は私もそれが好きで...!」と共通点があることが分かると、一気に打ち解けて信頼関係が深まりやすいでしょう。

 

ネタ③時事ニュース・季節のイベント・娯楽ネタ

仕事とは直接関係のない時事ニュースや流行の話題も、社内のちょっとした雑談にはうってつけです。

たとえば「最近○○のニュースを見ましたか?」とか「昨夜のスポーツの試合、盛り上がりましたね」といった具合に、比較的誰もが知っている時事ネタを振ると会話が起こしやすくなります。ほかにも、最近観た映画や人気ドラマ、音楽といった娯楽ネタも「実は私もその番組見ています」と盛り上がれることが多く、部署や年代が違う人同士でも会話を広げるきっかけとして効果的です。

 

 

雑談しやすい雰囲気の職場をつくる4つの方法

これまで雑談の重要性や具体的な話題についてご説明してきましたが、雑談できる「職場の雰囲気」がなければ実践は難しいでしょう。「業務時間中に雑談なんて...」という空気がある職場では、社員は雑談に対して委縮してしまい、気軽にコミュニケーションをとることが難しくなります。

そこで、ここでは、雑談できる職場の雰囲気づくりのために取り組むべき4つの具体的な方法をご紹介します。

 

方法①上司・マネジメントが率先して雑談を歓迎する姿勢を示す

職場で雑談を促進する最も重要なことは、管理職の姿勢とよく言われます。上司やマネージャー自身が日々部下に気軽に声をかけ、業務外の話題を自分から共有していく事例はよく挙げられますが、これはリーダー層が雑談を前向きに捉える行動を示すことで、「話しても大丈夫なんだ」と部下を安心させる狙いがあるからです。

 

方法②偶発的に会話ができるリフレッシュスペースを用意する

社員同士が偶然出会って立ち話できるようなリフレッシュスペースの設置も有効です。たとえばフリーアドレス(固定席を持たず自由に座る席配置)を導入したり、複数の部署が一緒に仕事できるエリアを設けると、部署の垣根を越えて会話が生まれやすくなります。

 

方法③社内SNSやチャットなどデジタルツールを活用する

リモートワークやフレックス勤務が増え直接顔を合わせる機会が減った場合は、オンライン上で雑談できる仕組みを活用するのも有効です。例えば社内チャットツールに雑談専用のチャンネルを作り、仕事と無関係な話題でも気軽に投稿・返信できる環境をつくります。

あるいは、バーチャルオフィス空間やオンライン上でランダムに1対1の会話相手とマッチングする仕掛けを導入し、部署を超えて対話する企業もあります。「今日のお題」といった問いかけを毎日発信してコメントを書き込んでもらうなど、ネット越しでも会話の種を提供する方法も有効でしょう。

 

方法④雑談のきっかけになる共通テーマやイベントを企画する

「何を話せばいいかわからない」「会話のきっかけがない」という声には、会社側で雑談を後押しするテーマ設定やイベント企画を用意するのも有効です。たとえば毎週持ち回りで「今週のおすすめの本」「最近ハマっているもの」を紹介し合う時間を設けたり、全社員参加の「健康習慣チャレンジ」などライトな社内イベントを実施するケースがあります。

他にも、会社のミッションに絡めたゆるいトークテーマを提示し意見交換する場を作るなど、業務と直接関係ない共通話題を提供すると社員同士の会話が生まれやすくなります。定期的なランチ会や部署横断の趣味サークル活動なども、雑談を促進する効果的な施策と言えるでしょう。

 

社内コミュニケーションの活性化につながらない雑談の特徴3選

ここまでは雑談が社内コミュニケーション活性化に有効という話を説明してきましたが、すべての雑談が良い結果をもたらすわけではありません。職場の雰囲気を悪化させたり、社員の生産性を低下させるような雑談もあることを理解しておくといいでしょう。

ここでは、組織全体の社内コミュニケーションを活性化させる上で避けるべき雑談の特徴を3つ取り上げます。

 

特徴①悪口・陰口などネガティブな雑談

内容がネガティブな雑談は、社内コミュニケーションの活性化どころか逆効果を招きます。誰かの悪口や噂話で一時的に盛り上がったように見えても、陰で人を貶めるのが当たり前になると、業務でもその人の印象が変わることでうまく仕事が進められない、なんてこともあります。


もし、その場にいない同僚の悪口を聞いた人は「自分も陰で言われているのでは」と疑心暗鬼になり、当人同士の協力も難しくなります。もちろん、業務上の課題について率直に意見交換することは重要ですが、それは建設的な問題解決を目指す対話であるべきなので、悪口と対立は違うことを理解しましょう。

 

特徴②内輪だけで盛り上がる排他的な雑談

雑談が一部のメンバー間の内輪ネタに終始し、他の人が入り込めない内容もNGでしょう。たとえば同じ趣味を持つごく少数の同僚だけでいつも盛り上がっていたり、特定の部署・グループ内でしか通じない話題ばかりだと、周囲は取り残され疎外感を抱く恐れがあります。

誰か一部だけではなく、なるべく多くの社員が参加できる"開かれた雑談"でないと、社内コミュニケーション全体の活性化にはつながらないので、内輪だけではなく全員が盛り上がれるネタを意識しましょう。

 

特徴③無目的かつ過度で仕事の妨げになる雑談

雑談とは本来多少なりとも仕事と無関係な話ですが、それが度を超して「単なる時間の浪費」とみなされてしまう場合も要注意です。例えば業務時間中に長々と続くおしゃべりや、聞いている人の集中を妨げるような大声で雑談をしていると、組織全体の生産性を下げる要因となり得ます。

目的もなくダラダラ続く雑談や一方的に話すだけの雑談は、周囲に不快感を与えコミュニケーション活性化につながらないどころか、場合によっては反発を生む可能性があります。したがって、タイミングや場所、話の長さを配慮し、相手の状況を見極めながら雑談するようにしましょう。

 

積極的な雑談で社内コミュニケーションを活性化させましょう

ここまで見てきたように、雑談は単なる時間の浪費ではなく、組織や社員の心理的安全性を高めるだけではなく、部門間の連携を促進し、従業員のエンゲージメントを向上させる重要なコミュニケーション手段です。リモートワークの普及により対面でのコミュニケーション機会が減少している今だからこそ、意識的に雑談の場を設け、社員同士のつながりを維持・強化していくことは、組織全体として取り組む十分な理由になるのではないでしょうか?

ぜひ本記事で紹介した方法を実践して、少しでもより風通しの良い組織づくりのお役に立てれば嬉しいです。

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